うざったいな みんなチクタク μs単位までかっきり 気の狂ったうさぎたちが 真っ赤な目で駆けていく 揺らいだ魚影をすりぬけ 道脇のがらくたに腰かけ 顔をあげると そこは 女王さえいない 不思議の国 見慣れたオパール 散らばる紙の精鋭 いくつ燃えても 塵ひとつ残らない 街のまんなか 偉そうなあなたは時計塔 あたまの上 鳩がおおあくびしてる 時は刻んでいく 子豚もさかなも諸共に 刃をすり抜け踊る 今はね まだそれでいいの 狭間に潜り込む 私はお一人様のアリス 後ろ指さされたって きっとね 気付かない 気付かないふり 滲んだシャボンを横目に 夜闇が降りるまでカデンツァ ステップ踏めば そこは 煌めくルーク ノーゲスの盤上 今もね そっと目を閉じたら浮かぶの (きみも一緒にいこうよ) 夢みていたね この街に (ここで僕らはいつか) 誰も仰がない空 幾千の星の光も ああ、届かない 燻んだクォーツ あの子はどこへいったの 夢のはずれは 霧深く立ちこめる 街のまんなか 助けも呼べなくて 時計塔 あたまの上 いつか登れたら、なんて 常磐に沈んでいく 朝か夜かさえも分からずに ふわふわ迷い漂う ほんとにそれだけでいいの? 「なにか手があるはず」 なんて夢をみていた ロスタイム いまさら 何を願うの? ほんとは戻りたい でもね… 時は刻んでいく 心と体をぶった斬り 刃をすり抜け踊る 何もね 知らないふりで 狭間に潜り込む 私はお一人様のアリス 後ろ指さされたって きっとね 気付かない 気付かないふり