たしかにショートカットが好きとか 君は呟いたかもしれないけど そんなの興味もない 意識なんてしないよ 月曜の朝の憂鬱を撒きたいから 火曜の夜でも胸張って歩きたいから 水曜の深夜にうつる 鏡越しのあたしへ 私がエールを送りたいから 私が髪を切るときが 君に愛されるためだとか 思わないでよ 私が髪を切るときは 私のことをもっと愛すため 毎朝絡まる毛先も 乾き切るまでの15分も その指先が触れないなら 惜しいと思ってしまうな 潮風にあたってベタベタになったと 笑い合った日も 「たまにはいいね」 と結んだ毛先を撫でられたことも 早くから起きて真っ直ぐに伸ばした 努力ごと 褒めてくれたことも 忘れたりしないよ 私が髪を切るときが 君に嫌われるためだとか 思わないでよ 私が髪を切るときは 私のことをもっと愛すため 君は 今夜も誰かの髪をといていて 明日も誰かの頭を撫でている 私が髪を切るときは 涙を隠さなくても 私が髪を切るときは 涙を拭えるようになったとき 私が髪を切るときが 君に愛されるためだとか 思わないでよ 私が髪を切るときは 私のことをもっと愛すため たしかにショートカットが好きとか 君は呟いたかもしれないけど そんなの興味もない 意識なんてしないよ