伽藍堂に溺れたくは無いな それはひどく愚かだったから 聢と刻む秒針から目を背ければ 「そんじゃおやすみ、またな」 だから曖昧を抱えて生を飲み込んだ 後悔は募るけれど どうか生涯をはたと終わらせて もうちょっと揺蕩うまま 今 葛藤、逃避行、堂々巡りの会話 それはひどく愚かだったから 緊と滲む隘路だけが僕の全てさ 「そんじゃおやすみ、またな」 だから曖昧を求めて明を連れ込んだ 食傷は続くけれど からだ蹌々と甘く溶け合って もうちょっと微睡むまま 今 また馬鹿になって ほら白になってもう イノーガニックな愛じゃないけどさ 朧げな記憶を漫ろに溶かしたら 夢現 だんだん夜が廻ったって ここにあなたがいるわけもないし 気付かぬふりをして 宵が更けていくの 不安定なベロシティ 昏々と肩を寄せ合って もうちょっと泥濘むまま 今 だから曖昧を抱えて生を飲み込んだ 後悔は募るけれど どうか生涯をはたと終わらせて もうちょっと揺蕩うまま 今 伽藍堂に溺れたくは無いな きみは懈げに手を取ったから 聢と刻む秒針から目を背ければ 「そんじゃおやすみ、またな」