「ねえ、ママ…」 アタシは名前が欲しかっただけなんだ だってそう、乗り合いバスは巨大な空白への道をゆく… 気づいてたの揺れるシートに沈んでく錯覚のような毎日 「ボウギョヘキダ、デタラメノゲンジツ!」 耳の中で歌うちっちゃな虫達 青いトゲのありかを知る このアタシはずっと無力で 自分の手では何ひとつ くだすコトはできない 目をつぶって2号線渡れたら クラスメイトは信じるかな? 机の中死にかけのジャムパン 同じ暗い穴はこりごりよ! 笑ってる冗談も言える 男性教師のケツをけとばすコトだってできる 恋で胸、痛むのも知ってる そのために前髪を伸ばしたコトだってある 青いトゲのありかを知る このアタシはいつも黙って 誰かの手がふれるまで 待つコトしかできない 青いトゲのありかを知る このアタシはずっと無力で 自分の手では何ひとつ くだすコトはできないの、ないの ねえ、ママ アタシは何のためにこのトゲを抱える… ただ少しだけアタシの名前を呼んで欲しかった 青いトゲのありかを 自分の手では何ひとつ くだすコトはできないの