鉛のような体を引きずって 当てもなく歩く夜明け前の街 流れ出たものはとうに枯れ果てて 空になった心だけ残っている なにも知らないままで 生きていたかったな いつかまた朝がくれば きっと上手く笑えるだろう 人の優しさを知るたびにきっと いつかは離れていってしまうのと 無償の愛など存在しないと 言い聞かせ目を閉じれば忘れると 誰も知らないままで 生きていたかったな 価値がないと決めつけていたのは 私の方なんだろうか 生きていくことも 死んでしまうことも 怖くてただ私は息をしている 光すらも影の差し出す 甘い罠のように見えて掴めないんだ なんだってできると思ってた 主人公になれると思ってた いつだってどこにいたって 宝石みたいに輝けると 振り返れば誰もいなくなって 期待ばっか汚れた石だったんだ ああ 変われるかな 生きていくことも 死んでしまうことも 怖くてただ私は息をしている 今はそれで いいと思える 微かな光が差す 当たり前の日々が繰り返すたびに 夢のような今を信じられる 光すらも影の差し出す 甘い罠だったとしても 手を伸ばして触れたいんだ 触れたいんだ