歩道橋の上テールライト 真冬の夕暮れこの胸に いくつもの季節が廻り行く ポケットにひび割れた夢を握る 北風のため息が突きさす バカ野郎とつぶやいて 自分の影に唾を吐いた 小さなこだわりで小さな自分になり 追いかけたはずがいつしか 追われてる 南風の寝言が聞こえる また夜が来てしまったから歌うよ 君のために今何ができるだろう また夜に鳴く海鳥が探してる 二人の愛の行方 灯台の灯りさえも届かない闇を漂う 今日という一日を被ってる夢と 挫折が点滅してる 目深に被って飾られた今を 獲物をさすように見つめてる 夜に逃げ込んだ二人 また君が泣く雨の夜この道を 濡れながら 歩いてはなぞるように確かめた また君が浮かぶ月灯りこの河を 下りゆく触れられぬ心歌声の消えた 海に 数珠つなぎの波が押し寄せる