いつの間にか日は落ち 涼しい風が心地いい さぁもう行かなくちゃ 君とふたり待ち合わせ いつもは混んでもないくせに ごった返した駅の前 手前の街頭 その前にすぐ見つけた 歩いてく左だけは向けずに 気づいたら祭り騒ぎの灯り 君の足取りが早くなる そして振り向いて僕を見る 水色の浴衣から あわてて目を逸らす いたずらにはにかんだ顔が 全てを溶かしていく となりにいたいな 僕もちょっとだけ早歩き 一面屋台が並び 人で賑わう一本道 君と僕ふたりだけみたいな一本道 りんご飴を片手に 僕のわたがしをかじる 君と僕ふたりだけの世界が そこにあった 場所取り 広い暗い草っぱら どこより君の横でみたい花 あの日よく晴れた昼さがり なんてことないような日のこと 花火みたいな笑顔に 突然出会ってしまったんだ そよ風のような髪に 陽ざし透けるような横顔に こんな綺麗なものなんて 一つも知らなかったよ 澄んだ夜空 音も光も溶けて消えて 撫でる夜風 いま君のそばで さぁほら 花火が花開く それはよく晴れた夜の空 なんてことないような日のこと スターマインと見上げる君は よく似ていたんだ 君の手をそっと掴む 君は優しく握りかえす となりにいたいなずっと 花火よ終わるな ありふれたアイディールサマーデイ