Track byブランコノリ
釦を掛け違えた 朝のシャツに苛立つ 足早な一本道 現実を行く人を見つめる 野良猫の目にかかる 魔法はやがて羽根が生えて 飛んでいくんだろう それを何度も繰り返すうちに 目を閉じたまま 手繰り寄せる毛布の甘さ 見知らぬ国で弾む 踊り子の手に降る鈴の音 指先に聴きながら 目を開くと現れる いつもの路地は まるで知らないどこかだと 気がついたら溶け合っているのは あの子の吐息