駐車場のあたり 長い影ふたつ 月の光に照らされて あくびの後の真面目な台詞は いつも以上に突き刺さる 溢れ出した 形にならない想いは 歪なまま 音も無く 崩れ落ちる 神様 お願いです あの人の心が 枯れないようにそっと 水をあげたいの 駐車場のあたり 長い影ふたつ 徐々に歩調は ズレ出して このままここで止まっていようと たぶん 気づかれないままで 無口なまま 振り返ることもせずに 傾げた首 夏の終わりと共に折れた 神様 お願いです あの人の心が 寒さで凍えぬよう 手を差し伸べたい 火薬の匂い 夜風に揺れる夏草 隠れる月 何もかもが 特別だった 神様 お願いです あの人の所へ 裸足でもいいから 走って行きたい 神様 お願いです あの人の心が 枯れないようにそっと 水をあげたいの 神様 お願いです あの人の心が 寒さで凍えぬよう 手を差し伸べたい