どうしようか?「そうしようか」 散々な言霊の宿った人形を抱えて どうしようか、どうしようか きみを一目見た瞬間に恋に落ちた 行動へ移った この街の 空はふたりにはお粗末すぎて 相当に凶暴な わたし達だけの今に溺れた 本当以上に染まった私の時間を 忘れて 心なしか気を衒ってしまった 別れだった 悪くないよ、悪くないよ、 悪くないよ ひとはいつか死ぬものよ そこでいつか出会うでしょう ひとつだけのサファリ 痛くないよ、怖くないよ そんなこと感じる今日も、 無いくせに お手本みたいな「さようなら」を 当たり前のおはなし いなくなってしまえ、なんて思った ひとりの夜、怖かった いなくなってしまえ ことばの意味も分からないくせに 吐きそうな事象だ 流し込んでみたり、 ひと思いに怒鳴ってみたり どうしようか、どうしようか かなしくないから、黙って はやく電気消して はやく手を止めて これで駄目ならさ、 もう一度言うね、 はやく電気消して はやく手を止めて もう一度、考えて 錆みたいな、骨みたいな、 きみみたいな 壊れ切ったものだけを 集めたってきみにならない ひとりだけのサファリ 忘れないよ、忘れないよ 忘れないように食んで結んで閉じ 込めて わたしだけの「さようなら」を きみと いたい おはなし