硝子によく似た 日々は呆気なく過ぎてく 触れれば壊れてしまいそうで 何も言えないままでいた 空に浮かんでいる 赤いスポットライトは 照らされた頬を染めている 二人の隙間を埋める様に 振り翳した鉛の様な正義では 救えやしないな 溢れ出す涙を前に僕はいつも無力だ いつか君の生きる日々が 光り溢れたら 魔法の仕業だと 手を取り合い笑うだろう かけがえのないものが 今はまだわからないんだ 失って気付くのなら 出会えたことすらも 忘れてしまいたい 硝子を持っていた それぞれの形で 皆それを守っていた 罅割れることのないように 抱き締めた 暮れた 空に 浮かんだ夕焼けへと 願う この綻びを燃やしてくれ いつか 永い眠りに就く すべてを忘れていく それでも日々を繋いでいられるか 君と生きる日々が 僕を生かしていた 行方も知らぬまま 二人は歩いて行くんだろう かけがえのないものが 今はまだわからないんだ 硝子の中に隠した思いを言えずとも その手を繋いで