貴方を想うほど咲いた 摘んでは 飾って愛でる 露纏いの 花の名は 日に枯れて 始まりは 月船 溢れ落ちた涙 貴方の手 掬ったの それだけのことを… 星 渡り 戻らない 傷追いの獣よ いつか 花の名も忘れて 遠くへ 私の手の痕が 色づき 呪いになる 願うほど 優しい 嘘が咲く 輝ける 魂から 啓く欲の蜜は 薄硝子の憧憬 ああ ひとつになる 時 昇り 繰り返す いとし子と獣よ 例え 名前すら 呼ばれぬ 日が来て 貴方の 言の葉が 私を 救いに来る…? 夢見れば 哀しい 歌になる 静かに落ちた ひとひら 誰の目にも触れず 咲いた意味も伝えず 叶えない願い抱いて 星 渡り 戻れない 美しき獣よ いつか 花の名も忘れて 遠くへ 私の手の痕に 気付いて 思い出して 願うほど 哀しい 色が咲く