この季節を重ねる度 僕は空を仰ぎ 物憂げな顔を見せるのも 仮初時変と過ぎ行く だけど… 淡色の記憶は僕を縛り 何時までも…何処までも… 追い越せない… 桜咲く思い出は「気紛れな嘘」と 笑ってくれたなら 桜散るこの時に涙もしなかった あの日別れ際に小さく振った 右手に落ちた一片 紡ごうとしていたのかもと今は思う 過去の未練から逃げたくても 僕は僕を捨て切れず 何も知らない… 何も持たない… 何も受け入れない… 鈍色の僕なら良かった… 思い出の優しさに縋る僕 変われぬ弱さを君のせいにして さよなら…愛した人 君の事はもう忘れても良いですか? 二人で誓い合った桜の木の下に 「約束」を… 「思い出」を… 「生涯の愛」を… 「僕が寂しさに負け零した涙」を… 手向け呟いてた… 桜咲く思い出は「気紛れな嘘」と 笑ってくれたなら 桜散るこの時に涙もしなかった あの日別れ際に小さく振った 右手に落ちた一片 紡ごうとしていたのかもと今は思う