闇を照らすサーチライトは いつの間に消えたのか 少しでも立ち止まり 誰かの手を頼ってしまえば 僕は消えてしまう あてどない山道だけど 風にまかせ行ってみよう 凍てついた右腕で 透き通りそうな君を抱き寄せて 街を目指す ミッドナイト 静寂が今 僕の迷いを消す どんな戯れの声も途絶え 息を飲み込むだけで 道に咲く花たちが揺れ動く ナイトハイク 君と交わす 愛の読唇術 今夜 世界が闇に覆われて 消えてなくなるのなら 最後に見た幻は君だけ ここまでの道のりを 手で切り落とした蟷螂が 細長い舌を出し 蛍光色の羽を広げ 今 導くから ミッドナイト 流星のように 僕ら光っては消える どんな企みの風も途絶え 息を飲み込むだけで 道に咲く花たちが揺れ動く ナイトハイク 君と交わす 愛の読唇術 今夜 世界が闇を遠ざけて 朝焼けの麓から 街の音が聴こえたとしても 僕に見えた幻は君だけ