ようやく風は鳴り止んで 静かな光の反射に驚く 今 聴きたい音を いつも取り出せる装置 祈りに似ている 遠くへ行くほど 揺れる昔の痛みが 遠くへ行くほど 好きになる まぶしい通りを歩いた 知らない通りを抜けた どうしても剥がれないむなしさと 夜は凪に溶けはじめ 静かに錨を下ろして祝う ついに一度も叶わなかった もう一度やろう 君の代わりに 遠くへ行くほど 揺れる昔の想いが 遠くへ行くほど 好きになる まぶしい通りを歩いた 知らない通りを抜けた どうしても剥がれない記憶たち 心配しないで 少しずつ忘れる 泥の中 どんより曇った雨の日 行く先は同じ泥の中