あなたに会うために 履き馴染みのないヒール これであの人と同じ目線なの あんな風になれたら 選んでもらえるのかな それだけでいいのに 独りよがりだね 似合うねと微笑む声が妙に優しくて おどける私を見るその目が寂しい 泣いたのはあなたの視線に 私との未来がないから 降り出した雪を余所目に 焦りを隠せず抱きついた 「今日はよく冷えるね...」 どうすればあなたと あの人のようになれたの ふと足を挫く 空回りばかり ヒールが折れた音と 共に解けた魔法 見慣れた景色が心地良かったわ ぬくもりが壊れることに 怯え忘れていた あなたが愛したのは私だった 泣いたのは弱さゆえに 簡単に影を追ったから 降りしきる雪の中で さよならを告げて脱ぎ捨てた もう涙なんて流さないから