耳のうらに残る きみを消そうと がむしゃらに駆け出したぼくさ 空車のTAXIと 横降りの雨が こびるような強がりを散らす きみの前じゃ たちの悪いぼくさ なんですぐに 憐れむような眼で 幾度も許すの あれからぼくだけが 違う夜を越えてる あれからきみだけが 近い夢を生きてる ひきずるほど幼なくなる ぼくを汚して リュックにこぼれそうな 背中を張った 右向きの気丈さは嫌さ あの日たしかエアコンが切れたね 少し冷えたきみを 悪そうに抱きしめたのさ このままぼくだけが 強くなれず眠れない このままきみだけを 深く想って眠れない 夢見たもの遠ざけずに 歩いていて あれからぼくだけが 違う夜を越えてる あれからきみだけが 近い夢を生きてる ひきずるほど見えなくなる ぼくを射ぬいて