何かになりたくて足掻いても つきまとう嘲笑う声 振り返っても誰もいやしない 分かっている癖に その声は自分から滲んでいる 振り切るように走っても 深い霧の道に辿り着く 僕らの想う結末なんか来ないから 型にはめこまれないように 錆びれた価値観を 塗り替えてしまおう 目まぐるしく流れていく時の中で 叫ぶ ここは台風の目 同じ明日が来る事は もう二度と無いのに 同じ事を繰り返し乾涸びた心に 水やりもせず降るはずのない 雨をまだ待つつもりなの 戻らない時間の記憶は まるで抜け殼のようで それに籠る僕はちっぽけだった 強く握ったコンパスは とうに狂い始めた ここは台風の目 汚れたガラスに写る 自分とはさよなら 言い訳と後悔まみれの夜は もういやだから 確かなものを見つけるために もっと足掻いてやろう