一人沈む。 水面が遠くなっていくにつれて、 悲しい言葉聞こえなくなる。 そのまま理由も意味も捨て去って 無くなりたいのに、 消せないのは、君の声。 僕はここだって、 ここにいるって叫ぶ。 届かない想いを。 意味が知りたくて、 今も知れなくて、 向かう先は視界不良だ。 それでも平等に無関心な世界で、 君を探していくのさ。 息が苦しくなって見上げた空、 月が綺麗だった。 <♪> 人が消えた夜の交差点、 青色灯の列、 汚れた日々を振り返り歩く。 坂道を転がっていったのは 何だったんだろうな。 考えているうちに、 忘れてはいけないこと、 忘れぬように。 <♪> 生れ落ちたその時、 誰かの温もりを知って、 二本足で立った時、 大空の高さを知った。 あの人に褒められた時、 期待の目の怖さを知って、 他人と比べられた時、 孤独の安寧を知った。 それでも傷付いた時に、 背負いきれないことを知って、 悲しくて進めない時は、 誰かの温もりが欲しい。 誰もがそうやって出来ている。 躊躇ってしまうことはないから。 声にしよう。 僕はここだって、 ここにいるって叫ぶ。 届けたい想いを。 意味が知りたくて、 今も知れなくて、 向かう先は視界不良だ。 それでも平等に無関心な世界は、 時に優しくもあるさ。 息が苦しくなって見上げた空、 月が綺麗だった。 まるで分かったかのように、 月が綺麗だった。