冷たい水面 月を映した ゆれるさざなみのまま 心はささめく 冷たい指で 鏡触れても あの日のままの私 欠けて満ちない 探しているんだ なにをなくしてしまったかも わからずに 銀の糸 指に絡めては するり すりぬけてく 暗闇の空 銀の糸車は 夜を紡いでいる 千億の弧を描き その果てに この光なき旅路照らせ 《東の空》 《月が登り》 《欠けて満ちて》 《西へ落ちる》 東の地平の 約束を探して 一人歩き出す 銀の糸 指に絡めては するり すりぬけてく 暗闇の空 銀の糸車は 夜を紡いでいる 千億の弧を描き 銀の糸 指に残してく いつか触れたはずの 誰かと見た銀の夢を 糸車よ 夜を紡いでくれ 千億の弧を描き その果てに この光なき旅路照らせ 銀の夜に 《東の空》 《月が登り》 《欠けて満ちて》 《西へ落ちる》 冷たい水面 月を映した 空に笑う三日月 やがて満ちるだろう