「ボクは最低な人間だ。」 また一つ嘘をつきました 何かを裏切るのが怖くて 最低になろうとしているのでしょ う? 誰も期待してないなんてわかってる つもりで 誰かに期待されたいなんて心が 叫んでいる 酷く面倒くさい性格に 生まれたもんだ その誰かってやつはどの 次元にいるんだろうな? そうじゃなきゃ こんな惨めな気持ちで布団を 潰すことはない 現れもしない白馬の王子 サマに縋っては 甘言囁いてくれる幻想に呑まれた 御伽の国に揺蕩う意識が 剥がされるの インサイド・アビス 絶望の幕が上がる 今日も誰かはやって来ない 救われたくて穴に落っこちても 歪曲だらけのワンダーランド 黒いうさぎを追いかけて おかしなお茶会に誘われて 涙の沼に落ちてく そしてまた夜がやってくるの 幸せになれないボクは また一つ不幸を食べました 蜜の味を知ることが怖くて 甘味を避けているのでしょう? これを知ってしまったら 後戻りできないじゃない それを知ってて底に落ちてまた 這い上がるなんて あれほど苦しい思いをするのは 自分だけでいいとか どれよりも 傷つきたくない自分がほざいてる そうじゃなけりゃ こんな薄幸な笑顔は 生まれてくるはずがない 引きつった真顔貼り付け道化より 道化らしい 何の為のサーカス?誰の影を探す? 開演したところで客の一人も 入らない ヒトの目ばかりを気にして まずは足に枷を付けて 暴れる手にも掟を付けたら まるで大罪人 囚人みたいじゃないか 他人に自分を合わせないで 自分で自分を殺さないで そうやって生きてきて どうして鎖に繋がれたままなんだ? インサイド・アビス どうか助けておくれ 誰かなんてお前しかいないんだ アリスのように気ままな少女 まさに深淵の中の希望(イリス) 優しい詩で紡がれる想いが これ以上苦しまないように ただ、認めてくれないか 世界一ボクを愛して 必要としてくれる誰か インサイド・アビス 束の間の幸せも 泡沫のように消えていって 気づけばまた穴に落っこちて 嫌というほどのナイトメア アリスは魘され目を覚ます 涙で満たされたティーカップ 飲み干して眠りにつく そして深い夜は続いていくけど 夜明けを待ち少女はただ笑っていた