春にまだ木影を 作らない柔らかい光の頃 水面に静かな時間を浮かべて 流してみた 素足に伝わる柔らかさは暑過ぎず 寒くもなく 心地良い温度を保っていた 僕の見ている垂直よりも少しだけ 傾いて そこに潜む物を 情けないほどに欲しがってみる 少しくらいわがままが 過ぎてもいいだろ、そうだろ? よくある第一歩ってヤツを 消してしまいたくないから そこで見た君が作る緩やかな稜線は 命綱と同じくらい紅い夕陽を 沈めていく 競い合う言葉も慰めの言葉も 鏡に映すと 自画自賛の厚化粧に見えてくるよ ユビキリをするほどじゃないけどい つも頼れる何かを 送ってくれた、 届けてくれた君との小さな約束 コイントスのような毎日にも 確実に歩める道があること それを知ってるだけで僕らはただ 老いてきたんじゃない 自分の未来に相応しい形に 変化してきたんだ 雨戸を閉めに出る時間になるとそう 思えてくるよ そこで見た君が作る緩やかな稜線は 命綱と同じくらい永遠を語るよ そこで見た君が作る緩やかな稜線は 命綱と同じくらい紅い夕陽を 沈めていく いつかまたここに戻れるのなら 最高傑作の毎日を貸し切りで