「お帰り」も 言わない日が もう 当たり前になってた 「ご飯できたよ」 その一言に 全部込めたつもりだった あなたは 黙って テレビの前 私は 台所の 湯気の中 たぶん これが 愛なのかな 全部 言わなくても わかってるって信じてた 湯呑二つ 並ぶだけの 静かな夜が 増えてきた たまにね ふと思うの 「私達、男と女に 戻れるのかな」って 洗濯物 取り込む背中 昔より ちょっと 小さくて でもね まだ 覚えてるよ その手が 私を 抱きしめた日のこと 何時からか 子供の前で 「お父さん」って 呼ぶようになったね 気づいたら 名前さえ 口にすること なくなってた でも ホントは 知ってたよ お互いずっと 寂しかったって それでも今は そばにいる 諦めと愛着 その間にある温もりで ご飯できたよ―― ホントは 「あなた」って 呼びたかった 「あなた」って・・・ 呼びたかった‥・
