夏の終わりの午前五時 眠らないと決めた夜が ぼんやり召されていく 夜明け直前 午前五時 そろそろ世界平和には 興味がなくなってきたの あたしの世界はこの部屋 窓を開けて空気を動かす ドアは閉めたまま この机から世界を投げ出す うたを作ってる 虫も起き出す午前五時 絶望的に等間隔な速さで 夜が明けていく あたしの世界 この体 窓を開けてピアノを弾き出す 小さめの音で セミがフィルイン この夏最後の声を張り上げる Ah 空が白んで 街がまわって みんな目覚めたら そっとフェイドアウト あたしの世界はここで終わり うたを作って飲み込んで 喉へ 指へ 耳へ ひとり歌ってたたずんで 前へ 前へ 前へ