合計 この世界にある砂の数は 累計 この地球に産まれた人の数は 計り知れない 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 十 増えていくものとは裏腹に 十 九 八 七 六 五 四 三 二 一 一 減っていくものが増えていく 遥か彼方もミクロの先も この世界は余りにも数が多い ならば歌え 数ゑ唄 一 十 百 千 万 億 兆 京 垓 ジョウ 穣 溝 澗 正 載 極 恒河沙 阿僧祇 那由他 不可思議 無量大数 繰り返す 一 十 百 千 万 億 兆 京 垓 ジョウ 穣 溝 澗 正 載 極 恒河沙 阿僧祇 那由他 不可思議 無量大数 永遠に遠く 暗闇 に呑まれて 軈て無 無に帰す 夢も現も 夢も現も 大小の代償と毎秒の対象が 廻って廻って 生まれては消えて この世界に蔓延る数が 人を狂わせ 人を正す さあ 歌え 数ゑ唄 一 分 厘 毛 糸 忽 微 繊 沙 塵 埃 渺 漠 模糊 逡巡 須臾 瞬息 弾指 刹那 六徳 虚空 清浄 繰り返す 一 分 厘 毛 糸 忽 微 繊 沙 塵 埃 渺 漠 模糊 逡巡 須臾 瞬息 弾指 刹那 六徳 虚空 清浄 数えよ 猛き人類の観測が把握する 此の世界の大小は所詮 此の世界の僅か一部に 過ぎないものだからと宣う とは言えヒトは観測を 止めることはなく 数を失うなどはない 今日も不可思議な世界で謎は 増えていく 真理は遥か遠く舞う 宛ら海の砂 宇宙の星のように 宛ら海の砂 宇宙の星のように 最果ての迷路へ 齢 重ねて 重ねて 重ねて 崩れ落ちないように ものを覚えて忘れて 忘れて 失わぬように 置いていかれぬように 其処にある数ゑ唄