腐りきった感覚で 刺さる視線を裂いて 午前二時に眩む 弱りきってなどいないさ 安価なこの命は 定期的な微熱に うずくまって終わりを望む 疎らな通りを抜け 少しだけ優しくして このまま連れ出して 抑えてきた感情をこの火で炙ったら 有害な欲情が顔を出してきたんだ 研ぎ澄ました感覚で 街ゆく人を避けて 棄てられた広告に 目をやる人はいないさ 風情のないこの街は 煩いな 不愉快だ 暗がりを好んできた もう賽を振るって 生きることはやめにした 抑えてきた感情をこの火で炙ったら 有害な欲情が私を犯してゆくのさ