名前もない他愛もない僕らの声は 宇宙の片隅で呼吸を潜めてた 空気みたく 味気もない特徴量になれば いずれ心も失う末路だ 手探りで越えた季節を 振り向かず相転移したい 耳鳴りとファンファーレ もう此処に居たくはないと 解っていた 光の無い空は何時になく澄んでいて どうしようもなく膨らんだ 期待と痛みが散乱しているんだって 眩んでしまいそうなんだ 日陰がどんなか知ってて 真っ白な僕を見つけて 幾重のファイバーを抜け出して 答え合わせも無く容赦も 無い二度目の春は 選択の正しさにいつも怯えてた 囃されて飽きられた二の舞になれば 逆変換した次元を夢見た 光の舞う空は何処となく曇っていて 目を凝らせば暴れだす 次の言葉で窒息しそうだって 消え入ってしまいそうなんだ 逆光の奥を見つめて もはや何も見えてはない 切り棄てた後退色は いつか見た群青でした 融解を待つ亡霊 また繰り返すように賽を振っていた 色彩の無い空は何時になく 澄んでいて スリットの向こう浮かんだ 二つの「私」が論争してるんだって 眩んでしまいそうだった 選べる怖さも知ってて 正しさが何か教えて 名前など無い 取り留めもない 唯一の歪んだ信号で あちらでもない こちらでもない 行ったり来たりの包絡線 「紛れ等ない 偽りもない迷える心があるだけ」 知った気でいて 解っちゃいない 今僕は何者ですか?