傷がついた 真っ白な壁 窓は少し 風が入ってくる 靴についた 真っ黒な泥 汚れたまま 辿り着いた ここを選んだのは 初めて来た気がしないから そんな理由だった 好きな花を 飾るため 手を伸ばした 孤独が 少しだけ 変われた私を 頑張ったねって 褒めた ここで誰か 踏み出した影 日焼けた床 ひび割れたタイル 少し錆びた ベランダの柵 置かれたまま 物干し竿 「私、恋していた」 1人で生きてみたいから そんな理由だった 好きな花を 並べて 歩き出した 未来に 少しだけ 大人の私を 優しく笑らう朝日 電話越しに 感じた 不安そうな 私に いつでも帰る 場所があること あなたは震えながら 好きな花を 飾るため 好きな花を 贈るため 羽ばたく事 覚えた私を 優しく笑う あなた 頑張ったねって 褒めた