寂れた無人駅のホーム 発射のベルが近づいて 「ガタンゴトン」のリズムに合わせ 揺れ動く心に溶けていく頬の涙 この街で過ごした記憶は 頭の中で埃かぶって 塵も積もれば山となり 着飾った言葉の重みで潰されていく 汽笛が響く外は雨 打ち付けられる水滴が 全て見透かしたかのように 汚れた心を洗い流す 乾いてしまった感情は 偽善の波に飲まれ あの日の夢の匂いさえ忘れた 途絶えてしまった感触に 気づけないまま動けないまま 終点へと向かう 乗り過ごしてしまったな 不規則に倒れた自転車は 自分の役目も忘れて 人目も気にすることもなく 表情をなくした風景に溶ける 宛もないまま彷徨った 終わりだけを探して 埃をかぶった時刻表が 僕の過去まで記す 乾いてしまった感情は 偽善の波に飲まれ あの日の夢の匂いさえ忘れた 途絶えてしまった感触に 気づけないまま動けないまま 終点へと向かう 朱く染まったホームで 落ちる今日を眺める 懐かしさに身をゆだね過ぎてく 光を灯した感情が まだ見ぬ明日へ手を伸ばす 笑いあった日々を 「思い出していいかな」