世界から僕達は棄てられた 旅人は宝の地図を奪われた アルタイルを忘れた夜空に 盲目の鳥達が当て所なく どうやら話によると 100年前に東の方で毒が撒かれたら しい 濁り目の少女は愛犬の骨を握りしめ 桟橋へと歩いて行った 敗者は殺されず奴隷として再編 洗脳の様相 垂れ流しの音楽 テレビの砂嵐は100年後の予言 林檎を盗んだ少年が撃たれて死んだ 幾千の墓標が並ぶ地平線の果てに 大好きだった人の事を思い出しては 嗚咽混じりに涙を流して名前を呼ん だ 「どうか、 優しい最期でありますように」と 「どうか、 優しい最期でありますように」と 「どうか…」「どうか…」 目覚めるとそこはいつもの汚い部屋 で 何故だかわからないけれど涙が流れ て 使い古した防塵マスクを被ると僕は またアルバイトに向かった