たちまち匂い経つのは あの日の気配感 うつつと夢のはざまにいた 歯がゆい距離をそのままに 背中を押されるまで少し待ってみる ペリエの泡が溶けきるまで 翡翠の街が眠るまで 袖の合わないカーディガンに 細くてしなやかな指先まで隠れて 一途な瞳で見つめ合ってみる 鼓動が身体中で鳴り響く 色のない部屋の真ん中に グラスに挿した花が夭夭と佇む ペリエの泡が溶けきるまで 翡翠の街が静かに いつもの名前の呼び方に 淡いひとひらの憧れを隠して ペリエの泡が溶けきるまで 眩しい朝に見つかるまで 熱を帯びた様な感触に 細くてしなやかな指先を絡めて