【魔術学部:呪術学科のサボり魔】 は努力の秀才で 小さな頃は常にクラスで一番 教科書は先まで叩き込んだ いつか役に立つと信じ 見ぬふりは心の醜態で 小さないじめに翳す正当性 被害者を失くした加害者の目は 儘 仲裁者側に その後は然り 安堵は無く 彼女は 独り 火傷を負う 報われない正義は 闘志を断って蹴落とした 揺曳する猜疑は 心に巣食った 成り行きの入学 真面目に成れず 教室を横目に 逃避行 片道の快速 目的地も無く 景色は流れ 非の日常 ──されど 運命の足音 赤く燃ゆる火事現場 煩く鳴る鼓動 選択する結末 燃え上がる焔が 熊のように襲い来る 小さな「たすけて」が彼女を掴む 焔を鎮める方法は 知識として彼女の頭に有る 火中の少女に救済を 『魔法は未来の為に在る』 報われない正義は 闘志を断って蹴落とした されど凌ぐ大義が 心を掬った 躊躇わない勇気は 恐怖を断って背を押した 狷介する決意が 少女を救った 心的外傷を跳ね除け 貫いた正義が 彼女の曇天の空を 晴天に変えた