下ろしたての真っ白なブラウスは、 あたしの汗と、夏のにおいがした。 本当の愛など、 その意味さえ知らない。 血のカタマリを眺めて吐いた。 生き急いだ蝉の宴に、 プールサイド、耳を塞いだ。 焼けた地面に寝転んで 溶けそうな夏、 水しぶきを見つめるひまわり。 買ったばかりの アイスキャンディは、 溶けて大地と虫の糧となった。 当然の理性さえも放棄をした 者ほど、 哀れな生き物なんてないわ。 見上げた空 音を失くして、 痛む意識にしがみついた。 見知らぬ人の息づかい、 いつまでも終わらない白昼夢 消えない傷跡。 風の声に揺れるひまわり。 握りしめたちいさなてのひら。 泥まみれの白いブラウス。 誰も教えぬ些細な愚行。 あたしが女になったこと、 誰にも言えず、目を伏せてた。 昼下がり 飛んでった 少女の思い出。
