この霧が晴れたら、海へ行こう。 冬の匂いと、母なる温もり求めて あたしは 海へ帰ろう。 愛を謳うくちびる 取り戻すように。 この広い空に自分を恥じても、 臆病なこどもでも やさしいだれかが 寂しいこころと この傷に泣くのなら あたしの弱さを 海に帰すの。 この雨が止んだら、海へ行こう。 生きていること捜し出すために ひとりで あたしは 海へ帰ろう。 こわれたこころ隠す この傘を閉じて。 小さく無意味な 自分を恥じても 赦されるものならば 痛い思い出と 忘れ得ぬ記憶 やさしく包み込んで ほんの少しでも、 脆くて幼い この指の隙間から あたしの欠片を、海に帰すの。
