AWA

2450

Track bykumoi

0
0
  • 2023.08.19
  • 6:41
AWAで聴く

歌詞

ごく何気ない毎日も ただ当たり前な日々じゃない ふりかえればそこには かけがえない物語があると知る 今娘は父親の手を 強く握りしめながら あなたの娘でよかったと つぶやいた はじまりは手もかじかむよな 寒い冬の夜だった わずか2450グラムの小さな体で 生まれた彼女を はじめて抱き上げた重さが ただの男を たったひとりの父親にしたんだ 立派な父親になんて なれるわけないってことは 好き勝手やってきた 彼自身が一番分かってたんだろう だからせめていい父親になりたくて 覚悟を決めたんだろう 娘のためなら どんなことでもできるんだと だからと言って 想いは簡単に伝わるもんじゃない 娘が年頃になれば お互いなおさらギクシャクするもの 彼は分からず屋と言われ 彼女はわがままだと怒鳴られた だれが見たって 似た者同士のふたりなのに 強がりなくせに泣き虫で わがままなくせに寂しがりやで 臆病なくせに頑固すぎる そのせいで傷ついてる 素直で真面目でやさしくて 無邪気に人を信じ受け入れて そのままでいいんだ それでいいよ 髪を染めてみたり 家に帰らない夜が増えたり 嘘をついたり八つ当たりで ママを困らせては拗ねたり 家を出たいと 泣きじゃくる娘の姿はまるで 子供の頃の彼自身のようだった 父親に出来ることなんて たいした事はなくて 彼女は遠くで光り続けてる あの星のようで 雨が降るときは誰だって 傘くらいさすもんだろう 守ることなんて ただそれくらいのことなんだ 二十歳を過ぎ レールのない道の手前で悩んでた頃 はじめて二人で酒を飲んで あれこれ世間話をした 手探りでも自分らしくいたいと 涙ぐんだ娘を 彼は心から誇らしく感じていた まるで父親とは違う 仕事を選んだ彼女は まるで父親とはちがう 恋人も選んだ 彼は 若いふたりを優しく 見守りながら自分の役割が 終わろうとしていることにも 気づいてた だれかのことだけで満たされたり だれかのせいで悩んだりもして だれかと分け合いながら 味わってゆく 人生を 僕らが分け合ってるように また君も分け合い続けてゆく そうあってほしい それがいいよ せっかちなくせに慎重で 怒りっぽいのに 弱虫で 思い立ったら 止められない自分をもてあましてる 素直でまじめで やさしくて 傷つきそうなことも受け入れて そのままでいいんだ それでいいよ 語りつくせない特別を 重ね続けてるうちに 彼は年老いてくことを すっかり忘れてしまってたんだろう 彼女にそっくりな孫と 手をつないで歩くことさえ 今ではもう できなくなってしまったのに ずっと見守ってきた娘に 優しく見守られながら 彼は思い出の中に ひとり静かに旅立ってゆく どこにもない たったひとつの物語を残して 何気ない毎日の中 生き続けるだろう どこにでもある たったひとつの物語として

このページをシェア

kumoiの人気曲

kumoiのアルバム

kumoi
の他の曲も聴いてみよう
AWAで他の曲を聴く
はじめての方限定
1か月無料トライアル実施中!
登録なしですぐに聴ける
アプリでもっと快適に音楽を楽しもう
ダウンロード
フル再生
時間制限なし