想像の花は 不確かに咲いた 耳鳴りが遠く 鳴り響いている まだ 早々と春は なによりも淡く 頭の奥から 鳴り響いている から 溶けていって 触れていて どうか言ってお互い様と 咲いて散って いなくなって 見なくたって届かない 欠けていって 聞いていて ほのかに香り立つ花よ 咲いて散って 知らずに手 伸ばしたって終わりだね 滔々と花は 諮るも語らず あなたの方から 鳴り響いている なら 欠片になった僕らは 駆け出して只管に てのひら乗って揺れてる 春めいた彼方へ 溶けていって 抱いていて どうか有ってお互い様で 咲いて散って いなくなって 見なくたって早三月 駆けていって 触れないで ほのかに香り立つ花よ 咲いて散って 誰かの手 伸ばしたって終わりだね