色んな始まりを告げる 匂いの凰が吹く頃 この道を通るたび 思い出す事があるよ 自転車を押しながら 他愛のない話をした その時間さえ愛しく思えた 素敵な毎日 桜並木の道で 散ってく花びらが 君と僕の肩の上に 揺れて落ちた 桜並木の道の 色んな思い出も 車の音に消されてく 小さな記憶 恋に恋をするように 君を型にはめようとして がむしゃらに想いぶつけた 十代の春 初めて口づけた午後は 唇をぶつけただけで 言葉も出て来ないまま 二人顔を寄せ合った 涙ぐむ君の細い肩 抱きしめ方も解らずに おどけて見せてた公園は 君の匂いがした でも時が過ぎて 慣れ合いが増えるたび 争う事も出来ずに君を 遠ざけていった 桜並木の道で 呟く悲しみが 流れていく 夕幕れてく 指を解き 桜並木の道で 歩いてる二人を 淋し気に見守る木々は 枝を揺らす 幸せな想い出達は いつしかアルバムの中の 「思い出」に変わってた十代の恋 舞い散る桜の中 一人立ってみる 今も変わらずあるのは この花だけじゃないと気付いたよ… サヨナラを告げた日が ふとよみがえる あの日も辛いくらい青い空だった 春が訪れるたび 後悔するのが 怖くて目を逸していた 今日まで…だけど 始まりの風はまた吹く 一人歩き出そう