疾風の如く胸に噛み付く 須臾の想い熱く わが心には蒼き狼 無疵のまま血を流す 迷い惑い彷徨って 意味を成さぬ咆吼の 山に空に谺越え 何処に届く絶唱 路に倒れて呼ぶ名などない 散らばる誇り掻き抱く時 溝の泥水映える若月 優しき春を何故見せる 誰かの孤独と ひととき交われば 救いの手は影だけ伸ばす 僕らが視たいのはその先でも ここは遙かな真紅の戦場 流浪の民の堕ち行く先 悪の華は暗く わが魂の青き嵐よ 止む事無く降り続け 焦り喘ぎ這いずって 断ち切らんと煩悩の 行きつ戻りつ獣路 いつ果てるや葛藤 生まれながらに知っていたのか 愛という名のぬくもり哀し 暗に求めた垂乳根の母 貴方が与えし日々の中 近づき遠ざかり 抱くのは幻か この腕には諸刃の剣 誰かと刺し違え確かめ合う この世に生まれ落ちたということ 俘囚の身なれ 牙を向けても 見えぬ敵はいずこ わが心には蒼き狼 眠らぬ夜を幾つ過ぎ 切り裂かれし晴天と 紫黒の地の渾沌と 奇跡のような夕映えを 纏う我は血みどろ 疾風の如く 胸に噛み付く 須臾の想い深く わが心には蒼き狼 涙無く傷は沁みて 流浪の民の堕ち行く先 悪の華は暗く わが魂は青き嵐よ 止む事無く降り続け 迷い惑い彷徨って 意味を成さぬ咆吼の 山に空に谺越え いつか届く絶唱 嵐逝き夕映え纏う 我は血みどろ