叶わぬ 願いは ひとつぶの種 深い夜へ 埋める 月のしずくで 育てたならば どんなふうに芽がのびて そして葩は何いろで ひっそり 夢のどこかで 咲くのでしょうか もしも 願いが もうここにいないひとに 送るものなら よごとに ますのは 闇の静けさ もういちど あの微笑みと やさしい声に 逢えるなら すべてを 捨てることさえ いとわないのに なみだは 夜露に抱かれ 草に落ちる その葉陰 思い出たちが はらはら踊るよ 見果てぬ 哀しみ 空へ放てば こうもりたちの羽に乗り 夜明けのひかりを浴びて 今宵の 夢の終わりで 消えるでしょうか いつでも想いは 変わることなく 胸の奥に たたずむ