暗闇の窓にもたれて 燦然たる空も含めて 星みたいに変わらない距離と 甘美の夢は一発の散弾 消えつつある意識を求める あゝ海よ連れ去ってくれ 醒めない夢が始まる 灯台から見える おまえは誰だろう 窓うす黒く 染められているよう 濃霧のように縺れて 燦然たるものも含めて 私みたいに変わらない者と 賛美の歌は雪白の層雲 見えつつある隙間を埋めていく あゝ海よかき消してくれ 醒めない夢が始まる あゝ海よ目を見せてくれ 浦波にあまねゆく柔らかな光 永遠に縋り付く爽やかな虚構 エンジンの音が聞こえる 列車の音が聞こえる モヤから顔を出す 何者に背を向ける 窓はまっ黒く 夜の海が映る