息を殺めた 僕だけの部屋 喘ぐ天井裏が 嗚呼 揺れる 思想妄想だけのトラジェディ 愛憎だけが支配する性 痛い悲しい暗い怖いなんて妄想 僕は、もう 暗転とブザー 日射しを隠せば 理想の幕が開く 「もし君に成れたら...」 こんな顔で笑って 誰よりも鮮やかな傷をつけて 「もし君に成れたら...」 こんな欲で抱かれて 誰よりも惨めに汚されてく 君よりずっと君に成ろう 毒を吐き出して もう一度呼んで また僕と出逢おう 「もし君に成れたら...」 誰の為に怒り 誰を想いその紅を引くのだろう 「もし君に成れたら...」 この空白の中 何色で塗り潰していくのだろう 教えて 吐き気が止まる迄 カーテンコールに喝采の雨 終わらない悲劇が擬態していく 第二幕が上がる 狡く弱い主役(君)の 彼を想い啜り泣く台詞で 「どうして?」 脇役が主役に成ろう 独り、舞台の上 誰からも愛されず踊りましょう 吐息と笑みが袖に落ちる