からり 靴が鳴る 蝶がすり抜けてゆく 絡みつくような その視線さえも飲み干してあげる 使い古されてる 絵に描いたような 陳腐な恋はいらない ほら紅く咲いた花そっと摘んで 愛でるだけなんてつまんない さぁ甘く熟れた毒そっと飲み込んで なんてことないふりして まさにもう致命傷 ふわり 火が点る 蜘蛛の糸を燃やして 擦れ消えそうな 臆病な声も捕まえてあげる あなただけが綴る 酸いも甘いもない いろはうたをちょうだい 枯れるまで 洒落た物語のように 現実はうまくいかない ほら紅く咲いた花ぎゅっと掴んで 散らせば元には戻らない あぁ甘く膿んだ キズぎゅっとおさえて 心臓まで届きそう それはもう致命傷 堕ちて逝く すがりついても ゑひもせす いろはにほへ あなたまで ゆめもみず