想定していた以上に傷口は深くて 凶器のひとひらが寛解を許さない それが通過したとき 液体が溢れた 果たしてそのなかに愛は 含まれていたか? 正解は滲んだ バスタブの上で ぼくらは映画のなか 取り残されたまま どこへも行けずに答えを待っている 空っぽのグラスを片手に 想像していた通り目的は不確定 傷痕を前にして目を 逸らしてはいけない 憧れは間違い? 失望は正解? その色は視えない 手のひらに収まらない ぼくらは、 もうこれ以上選べないということに 気づきもしないで まだ迷っている、惑わされている! その色は透明だ フィルムと同じで
