あとどれくらい投げ捨てたら この泥舟で辿り着けるだろう 沈むからだを感じながら 眠りに就けずにいる 呼び声が聞こえた 確かな声だ あの日 背を向けてから すべて忘れてしまった 失くしてしまった 壊してしまった 思い出の奥の方に 仕舞ったはずなのに あとどれくらい投げ捨てたら 大切なものに気がつけるだろう 空のボトルを見つめながら 眠りに就けずにいる 明日を生きる彼はこの有様を見て 何を思うのだろう 「くだらない」 と歩みを 止めずにいてくれるだろうか ただ願うばかりだ あー 忘れてしまった 失くしてしまった 壊してしまった 思い出の奥の方に 仕舞ったはずなのに すべて忘れてしまった 失くしてしまった 壊してしまった 思い出の奥の方に 仕舞ったはずなのに あとどのくらい投げ捨てたら 最期のひとつにめぐりあえるだろう この抜け殻を愛しながら 眠りに就こうと思う