その窓辺で見渡す一番遠く それを君は世界の端だと云った 閉じ込めた本当の気持ちを教えて 君はまだどこへだって行ける 飛び立つため足りないのは はためく背中の翼なんかじゃない 光を消せない瞳で仄めかす諦めの影 笑わせないで 足を浸すぬるま湯に満ちた揺り籠 やがて君はその形に気づくだろう 躊躇わなくていい 目を閉じなくても 君はもうどこへだって行ける 果てのない大空は 銀の鳥籠より孤独かもしれない それでも地平線の麓から 見える景色を知りたいなら 捨てきれない弱さだって そのままで歩いていける 答えはひとつしかない 「さあ、手を伸ばせ」 春の風が吹く 窓辺には彼方を 染める朝焼け 飛び立つため足りないのは はためく背中の翼なんかじゃない 地平線の先には また地平線があること 君はまだ知らない 捨て去れない荷物だって そのままで歩いていける 答えはひとつしかない 鍵はもう開いている 「さあ、手を伸ばせ」