その手が初めて僕の指を 握り締めた時 曖昧に暈けて佇んでいた 明日に縁取りがついた どんな運命の雨にも 君を野晒しにしない “怖いものなんてない” と云えるほど強くないけど 君を失うより 怖いことなんてないから 僕は行くよ あとどれくらい果たせるだろう 君がくれたこの役を やがて道は枝に分かれて 僕の手をすり抜ける 誰に見せ示すためじゃなく ただ今そこにある それだけで意味を持つ愛があると 君は教えてくれた “怖いものなんてない” と云えるほど強くないけど 君を失うより怖いことなんてない 誰に曝けだすためじゃなく ただこの胸にある それだけで意味を持つ過去もある 僕は忘れない 脆い夢の終わりを打ち鳴らす声 まだ追いつかないで 不揃いな足並みも愛おしもう やがて満ちるその日まで