淡い青に鉛雲 坂道で眠る雨の溶けた跡 往路急げば猫が鳴く さよならの意味を何度も考えて 排気口に覗く黒 天気予報士のうそつきアンブレラ 君に会えたら何を話そうなんて くだらないなあ僕は 知恵の輪の改札を抜けて 人混みの中で ふと君を探す そうだよなあ もう居ないよなあ 通過列車の窓に反射する朝 ねえどうして幸せは いつの間にか去って 微熱だけがずっと残ってんだ そうして青い春を涙が薄める 水色になってしまうまで 時間は進むちくたく まるで僕だけ写っていない パノラマみたいだ ほんの数秒で寂しくなって それでも想いは募るぎくしゃく まるで気がつくと 唄ってしまうメロディーみたいだ ひとりトンネルで道に迷って 透明幽霊状態 本当は僕はどうしたい? ねぇどうして大切なものほど失う? 答はきっととうに解ってんだ そうして白を告げたあの日の記憶 それだけはまだ憶えていたい 水色になってしまうまで 季節は巡るちくたく まるで僕だけが止まってしまう ジオラマみたいだ 空が段々と曇る