ゼラニウムの花が咲くまでに 言いたいこともあったと思う 過剰にも飲まされて寠れる グラスに月が落ち込んだ ヴェニットの髪飾りぶら下げて 光の中で笑う姿 澄み渡る晴れ間に 抑揚をつけるような羊雲 艶やかに枯れる花たち 遠くには綺麗な花の屋敷 そこの窓の奥で笑う その口元を隠しながら ゼラニウムの花が咲くまでに 知りたいこともあったと思う 捻れた色根が伸びている ガラスの壁に映り込んだ 今でも首筋に流れてる 爆ぜるようにリズム打つ熱 翳る日の中でも 未だ滲むのは縹色 端の方がよれた本の山 本棚で隠れて潰れた栞 言葉のような音が鳴る 誰かのためと謳いながら 難しいことは分かった気でいた あなたと同じに憧れてた 簡単なことすらこなせない僕だ あなたの様にできそうにない