それは 黄昏と 交わる 月に 照らし出され 産声 上げた 昏く 潜んで 闇に 踊る 深紅の雨 君のためだと 鮮やかに 散らして ひとつも残さず 灼けた 月 光を 失くし 憂いを 晴らすために 堕ちて 僕は暗闇へ 哀の歌が 届かない… 同じ夢を見ていよう この 穢れた 檻の中 それは ただ無垢な 悪意の 蕾 祈りに似た 毒を招いて 眩む 残月 夜明けを 乞う 静かに 狂い はじめてゆく 大切なものすら ひとつも残せず 対の 花 抱いた よすが 望まれない 願いのため 薄明 堕ちる 月 愛の歌は 届かない… 同じ夢を見てたはず なぜ 君だけ 壊れゆく 夜明けを待つ 僕らの目の前 正しさは 狩られて 夜に 浮かぶ 君を 苦しめるもの なら 僕が 閉じ込めておくから 同じ夢を 見られてたかな 灼きつくのは 褪せない景色と 想いゆえ 舞う 欠片 君の声 君の歌が 今も僕のそばで 鳴る 目に 映る 世界は白く まだ 夜に揺らいで