江ノ島の空と海が パレットの上に残っている 海沿いの灯台 飛んでいく飛行機と 絵を描いてる君眺めている 車道側歩く坂道 無人交番前すり抜けて 二人乗りで帰る 軋む黒い自転車が 「君が重いわけじゃない」 と笑っている サイダーをグラスに 注ぐ音が耳に残る レンガ道オレンジの すばな通りから海が溢れてきた 踏切が開く前に 君の目をこぼれ落ちた 悲しそうな声で 「大丈夫」と笑い テトラポッドを意味もなく 眺めている 踏切で流す涙 はぐらかし君はどうして 袖がないワンピース 日焼けが嫌だと そばかすをつけて笑う いつも寄る古い本屋の 自転車置き場で足を止めた 1番奥の棚 大粒の涙と 君に似ているヒロインが待っている エスカーに乗らずに 荒い息をして頂上を目指した 物語ラストシーンで 泣きじゃくるあの気持ちが 角砂糖が溶けて 消えていったように 胸の奥で広がった 脱ぎ捨てたスニーカー もしもいつかあの夏の日 隠し事しないで 全部話せたら 踏切が開く前に 君の目をこぼれ落ちた 悲しそうな声で 「大丈夫」と笑い テトラポッドを意味もなく 眺めている 踏切で流す涙 はぐらかし君はどうして 袖がないワンピース 日焼けが嫌だと そばかすをつけて笑う 僕に何が出来るだろう